牛の話

牛と人間の関わり

明治26年には一頭当たり年間平均1,384kgの乳量でした。昭和56年には5,100kg、平成14年には7,500kg、現在の牛たちは1日平均約30kg、年間平均 10,000kgの乳を出してくれます。

私たちは本来、お母さん牛が子牛に与える牛乳を横取りして生計を立てています。スタッフ一同、そんな牛たちに感謝の気持ちを持ちながらストレスをあまり与えないように仕事することが牛と人間の調和であると考えます。

牛乳の価値

牛の自然の営みは全てがゆっくりで、このスピードに合わせると、大量生産・大量供給は難しいことがお分かりいただけたかと思います。

現在、牛乳は1L200円で売られています。500mlにすると、100円です。同じサイズのお茶とお水が250円です。

お水より安いこの値段、どう思われますか。

牛ってこんな動物

牛は皆牛乳が出せるわけではありません。人間と同じ、赤ちゃんを出産したお母さん牛だ けです。

通常は生まれて約1年~1年2ヶ月後に、牛乳をたくさん出すことのできる遺伝子を持った優秀な雄牛の精子を人工授精します。人間と同じ10ヶ月の妊娠期間を経て、はじめての出産を迎えます。出産後、通常約2ヵ月後には2回目の人工授精がされ、牛乳を出す期間がとぎれないようにしています。出産後は毎日朝夕の2回、搾乳します。出産から300日経過した後はすぐに次の出産を控えているため、次の出産までの2ヶ月の間、「乾乳(かんにゅう)」といい、はじめて乳を搾らずに体を休めることができます。

毎年出産と妊娠を繰り返し、牛乳を多量にしぼるため、5~6年で廃牛となり、食肉となります。これが、通常の今の乳牛の一生です。

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